このタイトルで普通の人は100パー反応しません(笑)
間違いなく走り屋で、サーキット、ジムカーナ、ドリフト、峠など何らかの関係者で初心者レベルも居ないかな・・・
前置きも説明もいらないと思ったらドンドン飛ばし読みしてください。
たどり着いた人の殆どが▼こんな人達かと!
- アクセルワークの反応が悪くオンオフで車体が暴れる。
- LSDを入れたら車体が微妙なコントロールについてこない。
- FFでジムカーナやってるとドラシャを折りまくる。
- パワーアップしたらエンジンマウントがちぎれそう。
- サーキットでもっと安定したコーナリングがしたい。
こんな事を考えている人たちかと思います。エンジンマウント強化はスポーツ走行にはいいけど、普段乗りだとガタガタ振動と騒音が激しくなるので普段乗りが中心な中立的な人には悩むところですよね。
ようするに目的は振動を抑えるわけではなくスポーツ走行でエンジン(ミッション)がゆらゆらしないことです。
エンジンの揺れ対策あれこれ
エンジントルクダンパー
昔から賛否両論あり、決して主流ではないのですがエンジントルクダンパーは至って簡単な方法で対策できるパーツです。
ダンパーと言っても、中身はジュラコン(POM)が詰まっているだけなのでリジットマウントも同然です。
一般的な工具で気軽にDIYレベルでの装着が可能なので今でも一部のショップがオリジナルパーツで販売しているのを見かけます。シャーシにエンジンの何らかの部分をダンパーで繋いで揺れを防ぐものです。
なぜ賛否あるかと言うと、エンジンマウント以外の場所に想定外の振動や負荷を掛けることになるからです。
ノーマルのエンジンマウントのまま装着すれば殆ど全ての揺れをトルクダンパーで受け止めることになるので、アルミエンジンだったらクラックが入ってもおかしくありませんね。
強化エンジンマウント
やはり王道はオーソドックスに硬度の高いゴムを使った強化エンジンマウントを導入するのがセオリーでしょう。
ショップオリジナルなど様々ですが、純正ノーマル硬度40~60だとして70あたりが一般的な強化マウントかと思います。
このあたりだと何とか普段乗りでも不快な思いはしないレベルかと思います。
目的のスポーツ走行もアクセルレスポンスが上がりLSDの効きも安定してコントローラブルになるので、はっきりと違いが分かるでしょう。
FRだったら強化デフマウントがかなり効果的です。
リジットマウント
そんな強化マウントにアップデートしてもFFジムカーナなどでは物足りなくなることがあります。
この上となるとリジットマウント、つまりシャーシとエンジンがブッシュを介さず直接つながるものです。
レースカーなどはエンジンがシャーシの一部となって剛性を高めますが、市販車でそれをするとボロボロになります。
実際にやっている人もいますが積載車で運ぶ競技専用車両がほとんどです。
セミリジットマウント
そこで注目されるのが純正エンジンマウントのブッシュ部分の穴埋め、言ってみれば「セミリジット」です。
ほとんどのエンジンマウントはブッシュ部分が上下左右に動けるように穴や隙間が開いていたりします。▼これは市販の強化マウントですが隙間が空いています。
セミリジッド化は、そこを樹脂で埋めてしまうという手法なのでほとんど身動きできない状態です。
ある程度の振動は吸収してくれますが・・・正直かなりの振動です。
競技レベルでは非常に効果が高く、ベースが強化マウントでなくても構わないので今でも人気のチューニングですね。
自分で強化マウントを作ってみよう
ということで、お手軽なセミリジットマウントを超激安で完璧に仕上げるコーナーです!
エンジンマウントだけじゃなくミッションやデフマウントのDIY強化にも応用できます!
強化樹脂の材料探し
編集部の車は歴代ジムカーナ車両なのでセミリジッド化は必須作業となっています。
これまでは1800c~2500ccだったのでマウントもそれなりの大きさだったのですが、今回はなんと軽自動車(カプチーノ)ということでマッチ箱のような小さなマウントなんです。
強化樹脂は○○オクなんかでも5000円くらいで販売していますが。。。
どう考えても量が多すぎる。。。
長期保管できないから勿体ない。。。
強化樹脂は少しあればいいのでもっとお手頃なものを調査しました。
するとコニシボンドから弾力性エポキシ樹脂系接着剤としてボンドMOS8という200gの小さいセットを見つけました。
値段はなんと1500円台でAmazonでも買えました。
硬度は60~70あたりを主剤と硬化剤の比率で可変できるようです。
強化マウント制作にはピッタリの素材です。
純正マウント取り外し
油圧アルミジャッキで持ち上げ、アルミリジットラックで支えます。
超強力インパクトでホイール&タイヤを外しマウントにアクセスします。
これがエンジンマウント、左右に1個つづあります。3点支持でもう一点はミッション側です。
手前と奥にナットで留まっているので奥側はフレキシブルラチェットを使ってアタックすると楽です。
やはりDIYは道具が大事ですね。
脱脂と穴塞ぎ
取り外したマウントは交換したばかりで新しいのですが、ラバーをしっかり脱脂して裏の穴を塞いでから樹脂を流し込みます。
最初にシンナー溶剤で表面を溶かすようにすると早いです。ちょうどこの狭い隙間を埋めていく予定です。バイク用みたいに小さいブッシュです。
仕上げにシリコンオフで拭き上げればまずまず完璧です。灯油で洗うのもありです。
最後に裏の穴を塞いで流し込み準備が完了
樹脂材料づくり
今回は主剤と硬化剤を1:1で混ぜます。
水飴のように白くなってきます。そうしたら出来上がり。
樹脂の流し込み
硬化する前はサラサラなので浸透していきますが、なるべく空気が入らないほうが良いです。
かなり空気が入ってます・・・
硬化促進術
流し込んだら、ゆっくり待ってても良いのですが気が短いのでヒートガンで温めて反応を早めます。
すると硬化が促進されて白っぽくなってきます。こんがり焼けたら出来上がり!
ある程度固まったら装着しても大丈夫です。
まとめ
装着して二日目には完全硬化して硬度もバッチリ!たったの1500円で見事に強化マウントの完成です!
走ってみて、ようやくジムカーナ競技車両になったという感じがしますね。
この振動、しびれる感覚、お尻がぞわぞわする感じ。たいへん心地良いです。
しかし一般人をパッセンジャーシートに乗せると苦笑いします。しばらくすると無口に・・・
それほど効果があるということで大成功!たしかに1500円で強化出来ました!
予報は晴れのち快晴です!カーマニアック編集部でした
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