《カーマニア》真冬にヒーターが効かなくなったらラジエーターのオーバークールを点検する

水温が下がらないオーバーヒート Singo BASE
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夏になれば水温が上昇してオーバーヒート、冬は水温が上がらなくてオーバークールと旧車ならよくある話ですが、実はけっこう最近の車だってあるんです。

カーマニアック編集部では「意外と知らないエンジンを冷却するラジエーターの話」を実際に整備しながらレポートします。

 

エンジンの油温とか水温って重要なの?

エンジンの油温、水温の管理は重要

車はガソリンや軽油を燃焼して走ったり、超高電圧のバッテリーでモーターを回転させたりして走りますよね。どちらもタイヤを回転させる力に「エネルギー変換」しているのは同じですが、100%走行エネルギーに変換できなかった分は熱として放出されます。そのため風や冷却水などのクーリング設備が必要になるんです。現代の車はほとんどが水冷式で水を使った冷却をしています。オイルも冷却の役割を果たしていますが、オイルは可動部の潤滑とピストンとシリンダーの密閉性を高めるのがメインの役割です。

どちらも基準温度を超えるとエンジンにダメージを与えることになるので温度管理が重要なんです。

水の沸騰は100度だけどエンジンを冷やせるの?

エンジンは通常使用で80度~90度くらいをキープするように作られています。そのため圧力調理鍋のように内圧を上げて沸騰温度を上げています。エンジン冷却水の場合はエンジンからラジエーターまでの水路にラジエーターキャップの指定圧まで加圧する仕組みがあります。

ラジエーターキャップの圧力は0.9~1.1

一般的には0.9kg/㎠~1.1kg/㎠の圧力キャップが装着されており、約1Kg/㎠の大気圧に0.9~1.1kg/㎠の圧力が掛かり、約120度くらいまでは沸騰しない構造になっています。

 

オーバーヒートとオーバークールとは

オーバーヒートとは、冷却水が沸騰温度を超えたりすることです。水温が下がらず放っておけばラジエーターキャップが破裂して冷却水が噴水のように吹きだす場合もあります。原因はウォーターポンプやサーモスタットの故障や冷却水漏れなどが考えられます。

オーバーヒートはポンプ・サーモ故障か冷却水漏れが原因

逆にオーバークールとは、冷却水が一向に温まず水温が上がらない現象です。この場合はサーモスタットの故障が原因とみてまず間違いないでしょう。オーバーヒートに比べると緊急性は低いですが、どちらにしてもエンジンにはよくない状態ですから修理が必要になります。▼オーバークールで常に50度付近のままの故障車

水温が上がらない…下がらない…オーバークール…オーバーヒート

冷却水まわりの基本メンテナンスとは

オーバーヒート(水温が下がらない)もオーバークール(水温が上がらない)も避けるために日々のメンテナンスが大切です。代表的なメンテナンスは3つでDIYで可能なレベルなのでチャレンジしてみましょう。

※火傷しますので冷却水が冷えてから作業しましょう。

クーラント交換と補水

一般的に冷却水は車検ごとに交換(約2年)となっているようですが、エンジン内部を循環するため錆などの腐食が怖いのです。そのための交換と思っておいたほうがいいでしょう。ただ普通は2年くらいでは明らかに減ることはありません。キャップを外して▼こんなだったらかなり危険ですね。

冷却水漏れ

冷却水が減る車の場合はなるべく専用クーラント水(LLC)を追加しましょう。水道水で補水し続けると錆の原因になります。ほとんどの場合、メンテナンスと言ってもこの程度です。

※減りが早い場合はエンジン内部でリークしている可能性があります。その場合オイルが白濁したり排気ガスが白煙を出したりしていないか確認しましょう。またラジエーターキャップの圧力が下がっている可能性もあります。

 

ラジエーターキャップ交換

あまり気にしないかもしれませんが、ラジエーターキャップは高圧と高温にさらされていて意外と過酷な運命にあります。普段は内圧を強力なスプリングで押さえており経年劣化で開弁が早くなり内圧が下がり沸騰温度が落ちてしまいます。

経年劣化したラジエーターキャップ

シリコンなどのゴム系ガスケットによってシーリングされていますが、こちらも経年で▲写真のように凹んだ跡が付くようになると冷却水が漏れだすので、見つけたら早めに交換です。実際にラジエーターキャップの種類は共通化が進んで現在では4種類程度になっていて1000円~3000円と安価です。

作業記事▶サーモスタットとラジエーターキャップ交換

 

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サーモスタット交換

サーモスタットの故障

普段は見えるところにありませんが重要なパーツです。冷却水はウォーターポンプで循環しますが、エンジンで熱せられた冷却水をラジエーターに送り込むかどうかはサーモスタット弁によってコントロールされています。と言っても作りは単純で熱により伸縮する素材で弁を開く仕組みなんです。

カーマニアック編集部では実際に故障して交換したサーモスタット弁を使って稼働テストを実施。鍋の水を沸騰させながらサーモスタットの動作を確認します

サーモスタットの実験

約67度付近で開弁しましたので、冷却してみましょう。

サーモスタット動作試験

今度は約58度で閉じることがわまりました。

サーモスタットの動作テスト58度で閉じる。これは壊れています

これがオーバークールとなる故障の原因なんですね。

作業記事▶サーモスタットとラジエーターキャップ交換

 

あとがき

実際にこの3つの他にはウォーターポンプの故障もありますが、ウォーターポンプ交換と言えばタイミングベルトと一緒に交換するのがセオリーです。DIYでは少々リスキーですが、編集部でも何度か経験があるので、いつか記事にしましょう。

水温を一定に保つことはエンジンを正常に作動させる(最適な燃焼)基本なので車検時に交換くらいでもいいと思います。

予報は晴れのち快晴です。カーマニアック編集部@サニーでした。

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