《仕事の羅針盤シリーズ》では最終的に「いきがい」をもって働けることを願って執筆しています。ちょっと視点を変えるだけで小さなことに悩んでいたことが分かります。
誰でもいちどくらいは会社を「辞めたい」と考えたことがあると思います。
私も「辞めたい」「辞めたい」と何度も考えたりしました。でも、「衝動に任せる」ことはせず、じっくり「機を待って」最終的に有意義な退職をしました。
決断した理由はこれから挙げる【会社を辞めたい時の5つの理由】すべてが連鎖的に満たされなくなり崩壊し、最終的に『いきがい』を感じられなくなったからです。
辞めたい想いが過熱してくると視野がどんどんと狭くなってくるものです。判断力が鈍りますので、まずは立ち止まって「クールダウン」して冷静に自分の気持ちを検証してみましょう。この記事はそんな時の『羅針盤のようなもの』になればと、リアルな自己の経験を踏まえて執筆したものです。
ここでは「辞めたい」と感じる時の特長を5つに振り分けて、自分が『どの状態』にあたるのかを見つけてみましょう。当てはまる自分の状態を冷静に考察すれば最善の対処方法がを考えられます。「辞めない」という選択肢も含めて貴方にとって最善の道を探すのが目的です。
なぜ辞めたいと感じるのか
それは、仕事や職場の環境の中に貴方自身の「何らかの欲求」が満たされない状態になってしまったから辞めたくなってしまうのです。
誰でも入社・所属した当初から辞めたいと思う人はいないはずです。なぜならば、その時あなたは入社試験に合格という結果で満たされていたからです。しかし時間が経つにつれて様々な影響を受けることによって、いつの間にか何かが満たていない事に気が付く。その不満が風船のように膨らみ、何かのきっかけで破裂するようなものです。
なぜ欲求が満たされないのか
それは、欲求と言うものの性質が、ひとつひとつ満たされる度に次の階層に自然と上がっていくものだからです。※人それぞれ満たされる基準は違います
ここでは、心理学者マズロー氏の「人間の欲求には5階層ある」という考え方をお借りして、そちらに照らし合わせて考えていきます。関連記事はこちら▶いきがい
欲の頂点にあるものはなにか
それは、「いきがい」つまり他人に求めない自己実現欲求です。
この「いきがい」こそ人間にしか無いものだと言われている頂点の欲求です。自己犠牲を伴ってでも成し遂げようとする境地、「こうありたい」という自己実現の欲求です。例えば仕事以外では「ボランティア精神」「アスリート精神」などがこれにあたります。
仕事に「いきがい」を感じている人に辞めたい、転職したいという感情は生まれにくいです。通常はそこにたどり着くまでの段階で何らかの欲求が満たされないときに「辞めたい」が起こるのです。しかし「いきがい」の破綻は、満たされたはずの全ての欲求階層を崩壊させるだけの力を持っているのです。まさに諸刃の剣にもなります。
会社を辞めたい5つの理由とは
それは▼のように5つに分かれます。「人間の欲求の5階層」に沿って、上位順で並べてみましょう。
仕事内容の不満
それは、「自己実現欲求」が満たされていない状態です。仕事内容に不満を感じている人は自己のモチベーションを大切にするので、「やりがい」のある仕事内容であれば他の事を犠牲にしていても苦にはなりにくい高次元の状態です。
衝動で動くのはあまりに勿体ないです。意欲が高いので自己分析をしっかりしてターゲットを絞って計画的に行動しましょう。配置換えは勿論ですし転職でもフリーランスでも成功する可能性が高いです。
詳しい関連記事はこちら▶仕事内容の不満
人事評価の不満
それは、「承認欲求」が満たされていない状態です。業務に対して「相応の評価」が欲しいのは誰しも当然の事です。このような不満の原因は上司とのコミュニケーション不足の場合も多いです。仕事には真剣に黙々と取り組み一定の自信をもった状態です。不満状態が表に出やすいので注意が必要です。
事務職など結果を数値化しにくい職種ほど正しい評価は難しい傾向です。会社や仕事自体に不満がないのであれば転職よりも配置転換・部署異動を優先して検討することが良いと思います。
詳しい関連記事はこちら▶評価についての不満
人間関係の不満
それは、「所属・愛情欲求」が満たされていない状態です。人間関係だけに複雑に絡み合い解決しにくい傾向があります。主に周囲に目を配るよりも黙々と真面目に仕事をこなす状態かと思います。また一生懸命がゆえに「言動が荒い」など直接的に相手に不快感を与えている事が原因の場合も多いのです。
人間関係と言っても相手も様々ですから動き方も慎重にする必要がありますが、会社規模によっては配置転換・部署異動の効果が充分に期待できます。それが無理なようなら転職を検討するのも選択肢だと思います。
詳しい関連記事はこちら▶人間関係の不満
労働賃金の不満
それは、「安全・安定欲求」が満たされていない状態です。働いても働いても給料が増えない。もっとも課題としては単純明快で、転職ではもっとも多い理由でもあります。賃金は人事評価にも関わるので評価の難しい事務職から評価を数値化しやすい営業職やエンジニア職など職種変更でも大きく好転する可能性があります。
しかし職種変更は難易度が高いのが難点ではありますが気持ち次第です。同じ職種であれば他社比較がしやすいので転職は向いていると言えます。常に転職理由のNo.1が賃金への不満なのも分かる気がします。
詳しい関連記事はこちら▶労働賃金の不満
労働時間への不満
それは、「生理的欲求」が満たされていない状態です。過酷な労働時間による睡眠不足や過労、精神的ストレスなど明らかな身体的問題を抱えます。最終的に会社の問題となるのですが、社員側にも隠された問題がある事を理解する必要があります。
特別過酷な部署固有の問題なのでしたら異動・配置換え、会社全体の問題なら逃げ場がありませんから自身の状態によっては転職しか解決方法はないでしょう。何とか持ちこたえられるなら労働組合へ相談しましょう。また明らかに労働基準法36条に違反しているなら労働基準監督署に申告という手もありますが、別の苦労をすることにもなりかねません。先に転職を決めてから申告でも良いと思います。
詳しい関連記事はこちら▶労働時間の不満
あとがき
「会社を辞めたい理由」は何かしらの欲求が満たされない「不満因子」が原因です。その欲求には5階層に分類でき「いきがい」こそが「心の支え」になるものです。
より多くの人が仕事に「いきがい」と感じて生活することは自分や家族、会社や社会全体にとっても良い事なのです。
すべての答えは「いきがい」を見つける事に繋がっているんですね。
読者の皆さんの成功を祈っております。
予報は晴れのち快晴です。仕事の羅針盤でした。
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